【市販の胃腸薬の選び方とオススメ】薬剤師がタイプ別に解説

インターネット調査によると、市販の胃薬は約4割以上の人が使用していて
そのうちの症状としては
胃もたれや食べすぎ、胃痛が主な症状と言われています。

世の中には沢山の種類の胃腸薬が販売されていて
一般の人からすると何がなにやらわからない
ドラッグストアで何が違うか聞いても
「メーカーが違います」と言われて
煮え切らない思いをする方もいらっしゃるでしょう。

今回は主な症状・選択の仕方や考え方について解説していきます。

具体的な製品の前に,皆様はどのタイプが合っているのかを確認しましょう

どのタイプの薬が合っているのか

まずは,病院を受診するべきか
市販薬で対応できるのかという
簡単なポイントから確認してください。

  • 突然強い痛みが現れた
  • 冷や汗をかくような痛み
  • 胸部や腹部の圧迫感がある
  • 喉が詰まる感じが伴う
  • 咳をすると腹痛が強くなる
  • 便が黒い(飲んでいる薬による影響を除く)
  • 胸焼けが一日中持続する

上記の症状がある場合には市販薬で対応できない可能性があるので
早期発見・早期治療の観点から
この記事を閉じて,病院を受診してください。

上記に当てはまらないという前提で
適した薬を解説します。

また、成分に関しては簡単に書いてありますのでこちらを参考にしてください
胃腸薬の成分について

お腹が痛い

ストレスから来る自律神経の乱れや
一時的な食習慣の乱れによる
胃粘膜の荒れが考えられます。

あなたが女性で、その痛みが生理痛だと明らかにわかっている場合は
こちらを読んでください。

空腹時に腹痛が強くなる

空腹時に悪化することが特徴で
この場合には
胃酸分泌を抑える薬や
胃粘膜を守る薬が適していると考えられます。

空腹時には胃内のpHが低く保たれているため、
空腹時に痛む場合には
胃酸が悪さをしている可能性が考えられます。

冷えると差し込むような腹痛が出る

症状としてチクチクしたり、締め付けられるような痛みを感じるときは
胃腸の痙攣が原因である可能性が考えられます。
胃腸の痙攣を抑える成分を試してみることが有効かと考えられます。

胸焼けや胃酸が上がってくる感じがする

この場合も胃酸が原因と考えられますので
胃酸を抑える薬が適していると考えられます。

胃もたれや消化不良が主な症状

消化不良は症状が多彩なので、
他と症状は似ている部分がありますが
お腹の張りに伴う胸焼けや吐き気等です。

消化不良は消化に問題があるため
消化酵素薬が適していると考えられます。
実際の原因というのは
病院にかからないとわからないので
ご自身で、”消化不良かな?”と
思うか思うか否かで試していくしかありません。

原因がわからないけれどもいろいろな症状がある

いろいろな成分が入っているものは
あまり好きではないですが、
こういう場合には総合胃腸薬という
複数のタイプの薬を混ぜたものが
適している場合もあります。

空腹時に腹痛が出る・強くなる場合

胃酸が原因と考えられる場合の選択肢です。
(胃酸分泌抑制薬)

空腹時に痛むということは胃酸が原因である可能性が高いです。
そのような場合には胃酸を抑える薬が選択肢として有効です。
胃酸を抑える成分にも色々ありますが
具体的には
ファモチジン(又はロキサチジン)、
ピレンゼピンという成分が含まれているものを選ぶと良いです。

使い分けとしては,ファモチジン・ロキサチジンは第一類医薬品であるので
薬剤師が不在の場合には購入できません
インターネットで購入する場合は、
ネットで問診票に答えることになるはずなので
それを店が確認した上で販売されることになります。
ファモチジンは1日2回、ロキサチジンは1日1回までです。
そしてロキサチジンは1週間までしか飲めません。
※ファモチジンは2週間まで飲めます。

ピレンゼピンの成分であれば第二類医薬品になるのでいつでも購入可能です。
ただし,ピレンゼピンという成分は
目のぼやけ等が起こることがあるため
運転する方であれば飲むことはできません
また、ピレンゼピンは便秘したり尿が出にくくなることがあるため、
もともとそういった症状がある方は他の選択肢にしたほうが安全です。

運転する場合

ファモチジンが含まれている製品がガスターです。

1日2回、2週間まで飲めます。
2回飲めると受け取るか、
めんどくさいと受け取るかはその人次第です。

ちなみに、ロキサチジンの製品はネット販売しておりませんでしたので
当コラムでは掲載しないことと致しました。

運転しない場合

ピレンゼピンという成分が選択肢に挙がります。
数種類ありますが,成分はできるだけ少ないほうが
「体に合わないという確率が下がって」
その方が良いと考えているので
成分数の少ないものを
オススメさせていただいております。

ガストール細粒

ピレンゼピン塩酸塩水和物(ピレンゼピン塩酸塩無水物として45mg) 47.1mg
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 900mg
炭酸水素ナトリウム 1200mg
ビオヂアスターゼ2000 30mg
3包(1日量)中

アルミニウムとマグネシウムと塩分が含まれています。

炭酸水素ナトリウム1200mgということから、
塩分は約0.84g含まれている計算になります。
飲むのは短期間のはずなので問題ないかもしれませんが、
高血圧の指摘を受けている方については注意が必要です。

冷えると差し込むような腹痛が出る方

胃腸の痙攣を抑える成分が選択肢になります。
具体的な成分はロートエキスブチルスコポラミン等です。

ブチルスコポラミンは男性の前立腺肥大・緑内障には使用できず
また運転も禁止されています

ロートエキスは注意しなければならないものの、前立腺肥大と緑内障の方でも使用可能です。
また、運転は不可です。

運転をするという方であれば、
オキセサゼインやアミノ安息香酸エチルという
消化管に対して麻酔効果のある成分であれば使用可能です。
あとは生薬成分のエンゴサクや芍薬
甘草、ゲンチアナ等の成分が痙攣を抑える作用を持っており
運転する方の選択肢として挙げられます。

運転する方の選択肢

サクロンQ

オキセサゼインの成分が入っています。
眠気、めまい、頭痛、脱力感等に注意が必要です。
運転する方は選択肢が強力に狭まりますので
痙攣を抑えるタイプの薬はこれくらいしか飲めません

運転しない方の選択肢

最低限の成分が入っているものと、
胃酸を中和する成分が追加されているもの
効き目が強いと考えられるもの
という3種類を挙げました。

ブチスコミン

ブチルスコポラミンという
痙攣を抑える薬1種類のみが含まれています。

イノキュアS

ブチスコミンに,胃酸を中和する成分が追加されています。

ただし,アルミニウムとマグネシウムを含むので
他に飲んでいる薬がある方は注意が必要です。

飲んでいいかわからない方は飲む前に薬局で相談しましょう

成分分量
ブチルスコポラミン臭化物10mg
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム135mg
1カプセル中

効き目が強いと考えられるものについては,
クミアイけんぷく錠「エス」というものがあります。
ただこれに関しては楽天やAmazonで出品がなかったため
掲載はできませんでした。

胸焼けや胃酸が上がってくる感じがする

胃酸が悪さをしている可能性があります。
この場合にも、空腹時に増強する腹痛と同様に胃酸分泌を抑える薬が有効です。

また,胸焼けに対しては制酸薬が有効とされています。

運転する場合はガスター10(質問表に回答する必要あり)
運転しないならガストールという選び方で構いません。
※質問表に回答するのがめんどくさくなければ
正直なところガスターでOKです。

胃酸を抑える成分

ガスターは胃酸を抑える薬で、
1日2回、2週間まで飲めます。
2回飲めると受け取るか、
めんどくさいと受け取るかはその人次第です。

また、ガスターは第一類医薬品(薬剤師でないと販売できない)なので
ネット購入する場合は問診(アンケートのようなもの)に
回答する必要があります。

制酸薬成分

胃酸を中和する薬です。

運転しない場合

胃酸の出過ぎが原因ということを考えて、
胃酸が出るのを抑える成分も含まれている
ガストールが適していると考えられます。

ただし、禁止というわけではないですが
目のぼやけが出ることがあるため
運転する方は他の成分を考えた方が良いです。
問診に回答するのがめんどくさくなければ
ガスターでOKとも考えられます。

成分分量内訳
ピレンゼピン塩酸塩水和物 <M1ブロッカー>47.1mg(ピレンゼピン塩酸塩無水物として45mg)
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム900mg
炭酸水素ナトリウム1200mg
ビオヂアスターゼ200030mg
3包(1日量)中

運転する場合

スクラート胃腸薬Sが選択肢として挙げられます。
アルミニウムとマグネシウムと塩分が含まれています。

スクラルファート・ヒドロタルサイト、
炭酸水素ナトリウムが胃酸を中和して
糖質とタンパク質の消化を助けるビオヂアスターゼ
脂質の消化を助けるリパーゼが含まれています。

成分分量内訳
スクラルファート水和物1500mg
炭酸水素ナトリウム600mg
合成ヒドロタルサイト480mg
ビオヂアスターゼ200030mg
リパーゼAP1230mg
健胃生薬末702mg(ウイキョウ・ウコン各60mg,ケイヒ300mg,ゲンチアナ30mg,サンショウ12mg,ショウキョウ・チョウジ各120mg)
3包(3.9g)中

胃もたれや消化不良が気になる場合

消化不良は、消化しきれていないということなので
食べすぎた時に出る症状と考えていただいて結構です。
食べ過ぎた成分が糖質なのか、脂質なのか
タンパク質なのかで選択しましょう。

ハイウルソ顆粒

脂質の消化吸収を助けるウルソデオキシコール酸
脂質の消化を助ける酵素のヂアスターゼ
また、生薬成分によって胃腸機能の正常化が期待できます。

特徴としては制酸成分を含んでいないので
腎機能が落ちている可能性の高い高齢者であっても
それなりに安全で幅広く使用できる点です。

成分分量
ウルソデオキシコール酸60mg
ビオジアスターゼ200030mg
リパーゼAP630mg
ケイヒ末180mg
ウイキョウ末180mg
ゲンチアナ末90mg
3包中(1包1.3g)

第一三共胃腸薬プラス細粒

これも糖質、タンパク質、脂質の消化を助ける消化酵素成分
腸内細菌のバランスを整える乳酸菌成分
胃酸を中和する制酸成分
生薬成分としては、
痙攣を抑える成分や胃腸の働きを正常化するものを
含んでいます。

ロートエキスを含んでいると運転に影響がでることがあるため、
それを含んでいなくて
目のぼやけや便秘に影響が出にくいものを掲載しました。

総合胃腸薬としての選択肢にはこれがぴったりです。
これが体に合わなかったり飲み合わせの問題がでるようであれば
総合胃腸薬ではなくタイプを絞った製品にしたほうが良いです。

成分分量
タカヂアスターゼN1150mg
リパーゼAP1260mg
有胞子性乳酸菌(ラクボン原末)60mg
ケイ酸アルミン酸マグネシウム900mg
合成ヒドロタルサイト600mg
沈降炭酸カルシウム600mg
オウバク末105mg
ケイヒ末225mg
ショウキョウ末75mg
チョウジ末30mg
ウイキョウ末60mg
l-メントール9mg
アルジオキサ60mg
カンゾウ末150mg
3包(3.9g)中

まとめ

症状やタイプに合わせて市販で購入可能な胃薬の種類について解説致しました。

店頭で欲しい場合は店頭で、症状を説明し、相談するようにしましょう。
ネットで購入する場合にはメリット・デメリットを考慮して
網羅的に幅広い方が対応できるように合っ掲載してますので
こちらから決めていただいて問題ないと考えております。

参考

普段は当コラムのように健康に関する発信や、
市販薬の選び方・病院を受診する基準について解説しています。

私はこのコラムをブックマーク(またはSNSフォロー)することを推奨しています。
というのも、このコラムから購入された場合にはブックマークすることによって
何の薬を購入したかについて忘れたとしても
パッケージについては確認できますし、
箱を無くしたとしてもパッケージさえ覚えていれば
注意点などをそこから遡ることができるからです。

実際にドラッグストアや薬局に来られている方で飲んでいる薬の名前を正確覚えている方はいないので
薬局で飲んでる薬を聞かれた時等いつでも確認できるように
ブックマークしてもらえたらいいかなと考えています。

また、SNSでもコラムのURLは載せているのでTwitterをフォローするという方法でも良いかなとは思います。
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また、併用している薬がある場合は私以外でも構わないので、
必ず薬剤師か病院へ相談してください。
販売責任は店舗にあるとはいえ、併用薬を考えないで勝手に市販薬をオススメしているような記事があるなら
それは絶対に信用してはいけません。確実に商業目的です。

読んでいただいてありがとうございました。
医薬品や化粧品の情報は怪しいのがたくさんあるので、比較の参考にもしていただけたらと思います。

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